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自動運動の重要性

自動運動の重要性の画像

さて今回はみんな大好き自動運動の重要性について語りたいと思います。

なぜぼくが自動運動を重要視するのか

1番の理由は患者さん自身で自分の体の悩みを解決できるようになってもらいたいから。

とにもかくにもこれなんです。

あの先生がいないと…ってなってほしくないんですよね。

自動運動が大事な理由はこれだけにあらず

もちろん他にも理由はあります。

①自動運動をすることで感覚入力を起こす
②可動性と柔軟性の差を埋めて障害予防につなげる

この2つの理由がとーっても大事なんです。

①自動運動で感覚入力

関節には様々な受容器がありますよね。

動作エラーなんかはこの受容器からの情報が脳に上がらず脳がその部位の管理を放棄した状態です。

多いのはダントツで脊柱の動作エラーです。(ぼくの肌感)

筋にしろ、関節にしろ、血圧にしろ、心拍数にしろ、血糖値にしろ、〜っぱなし状態はいいことありません。

筋が伸びっぱなし/縮みっぱなし、関節が曲がりっぱなし/伸びっぱなし、血圧が上がりっぱなし/下がりっぱなし、心拍数が上がりっぱなし/下がりっぱなし、血糖値が上がりっぱなし/下がりっぱなし

〜っぱなしとはつまりコントラストがない状態なので情報受容が起きにくい状態になっているんですね。

筋が伸ばされたから縮まなきゃ!で伸張反射が起こるわけです。

関節は動かさずに長期間おくと拘縮しますよね。

血圧が上がったことを大動脈弓や頸動脈の受容器が感知するから血圧を下げようとするんです。

血圧調整の画像

心拍数も然り。

心拍数調整の画像

血糖値も高くなればインスリンが、低くなればアドレナリンなどが発動して正常に保とうとします。

血糖調整の画像

とにかくコントラストのある情報受容が体(脳)には必要なんです。

普段からここまで脊柱動かしてますか?

Noならあなたの小脳にはコントラストのある感覚入力が行われていない可能性がありますよ。

ちなみになんで小脳なのかは過去のブログで解説済みです。

そして関節からの感覚入力がないってことは自分の体を感じることができていないので当然バランス感覚は低下します。

外界に対していま自分はどんなポジションを取っているのか?これがわからなくなるんです。

となると脳は常に周囲の情報をより強くモニタリングしなくてはいけません。

交感神経が優位になるのは容易に想像できますよね。

筋骨格の話で終わると思いきや自律神経にまでつながるんですね。

さらに言えば外界と自分の状況がわからないので適切な筋緊張をも見失う可能性があります。

そうなると過剰な脱力で転けて頭でも打って死んだらアウトなので脳はとりあえず抗重力筋を硬めて最悪のシナリオを回避しようとします。

いわゆる異常緊張ってやつですね。

防御的戦略で生存を図っている状態に対してモミモミだけで終わることの危険性がわかりますか?

ベッドの上でモミモミだけして「はい、いいですよ〜」

何も良くないから。笑

②可動性と柔軟性の差を埋めて障害予防につなげる

人間の体には可動性(能動的可動域)、柔軟性(受動的可動域)、解剖学的限界があります。

柔軟性と可動性

・可動性(能動的可動域)

これは自分でコントロールができる範囲の可動域のことを言います。

・柔軟性(受動的可動域)

これは自分ではコントロールできないが外力によって動かせる範囲です。

自分じゃそこまで動かせないけど誰かにやってもらえば動くみたいなやつです。

ドクターストレッチ
ドクターストレッチより

・解剖学的限界

これは字の通り解剖学的な限界です。

ここを逸脱すれば骨折、脱臼、捻挫、挫傷いわゆる怪我が起こります。

ではなぜ可動性と柔軟性の差を埋める必要があるのかを考えます。

可動性は動きをコントロールできる範囲、柔軟性はコントロールできないけど動ける範囲…

そう、可動性が低くて柔軟性が高いとはつまりコントロールできない領域がそれだ広いということです。

そしてそれは怪我や障害のリスクに直結します。

だって体は動くくせにコントロールできないんだもん。

柔軟性と可動性2

コントロール不可領域で関節に過伸展や過捻転が加わった際はもうどうすることもできません。

コントロールできないから。

つまりコントロール不可領域が広い=どうすることもできない領域が広い=怪我や障害の確率アップです。

やみくもにストレッチばかりやっているとこの領域がどんどん広がるということです。

本題に戻りますがこのコントロール不可領域を埋めてくれるのが自動運動ということです。

ただし注意なのが限界まで動かす自動運動ということです。

自動運動を繰り返すことでコントロール不可領域を減らしていくんです。

さらに限界までめいっぱい動かすこと(曲げ伸ばし)は関節受容器からコントラストのある感覚入力を起こし可動性を向上させ、放棄されていた関節の管理が再開されます。

柔軟性と可動性3

いよいよ自分の体は本当の意味で自分の体になります。

で、徒手療法で考えてみると

ぼくが主に用いるMcKenzie法とMulliganコンセプト

この2つの共通点は自動運動に重きを置いていることです。

そしてどちらもバシッとハマればエグい即時効果が得られます。

さっきまであった症状が嘘のように消えるというのが日常茶飯事。

もう説明は細かな不要ですよね。

感覚入力で自分の体が認知できるようになり、可動性が向上したことでコントロールできる領域も増えて、適切な運動パターンが再構築されてるんでしょうね。

今回はこれくらいで終わりにしたいと思います。

徒手療法の概要などは下記のブログにて。

これらの実技はセミナーでちょくちょく開催中です。

ではまたっ。

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