今回は姿勢反射について解説します。
姿勢反射とは…?
感覚器への刺激によって適切な筋収縮や緊張が起こり、身体の位置や姿勢、平衡を維持することを言います。
姿勢反射の中でも前庭が絡むものを解説します。
前庭脊髄反射
頭の位置や加速度の変化に対して、頸部や体幹の筋緊張を制御することで安定姿勢を維持するのに働く反射です。
何かにつまづいて転けそうになったとき、頭の位置が急に変化することで耳石器に強い刺激が加わります。
転けそうで転けないのはこの反射のおかげです。
-1-1-1024x536.jpg)
この反射がおかしくなると体幹の、特に背部の異常緊張を起こします。あと転けます。
頭部の位置と加速度が検知できないのであればとりあえず体を固める戦略をとります。
前庭頸反射
頭頚部や上半身が地面に対して大きく傾いた際に三半規管が傾きを感知、その情報が頸部筋群の運動ニューロンに送られ頭部が地面に対して垂直になる様に維持される反射です。
これです。

この反射がおかしくなると頸部筋の異常緊張を起こします。あとやっぱり転けます。
前庭動眼反射
頭部が動いた時に視線を一定に保つ反射です。
あなたの見ている景色はこんなにブレブレですか?
違いますよね。
前庭動眼反射によって視線が保たれているのでブレはないはずです。
おまけ
舌骨下筋群や下顎が未発達だったり(アデノイド顔貌)、歯列矯正の抜歯後やインプラントなどは頭部の位置が安定しません。
舌骨下筋群や下顎が未発達は頸部前面を支える筋群の機能低下を招きます。
頭部はアンテナのように固定されることで安定します。

ワイヤーが緩んだり切れたりすればアンテナは安定しません。
歯列矯正の抜歯後やインプラントなどは歯を失いますがこれは歯根膜の歯根膜神経による頭部の位置覚感知能力を失うことを意味します。
が、実の所そこまで大きな影響はないでしょう。
歯列矯正や抜歯で最も影響が出るのは顎位です。
まぁどちらにせよは首振り人形状態になります。

こうなると後頭下筋群の異常緊張が起こります。
実は頭部の位置や傾き、加速度の感知は後頭下筋群の筋紡錘も行っているんです。
なので頭部の位置がつねにグラグラしているとそれを調整するために後頭下筋群が仕事をしなくてはならなくなります。
当然目の前の景色が揺れては困るので前庭動眼反射も起きているので異常に目が疲れるといったことも珍しくありません。
以上、教科書レベルではありますが曖昧にしておきたくない姿勢反射でした。
ではまたっ。
このサイト内のコンテンツは全て臨床家の学校 集-tsudoi- のスズキタケヒロのコンテンツになります。
参考および引用書籍・サイト
集-tsudoi-のブログでは以下のリストを参考もしくは引用しています。
書籍
- ガイトン生理学 原著第13版
- 筋骨格系のキネシオロジー 原著第3版
- グレイ解剖学 原著第4版
- プロメテウス解剖学 コア アトラス 第4版
- カラー図解 人体の正常構造と機能
- カンデル神経科学
- カパンジー機能解剖学
- 頭蓋仙骨治療
- アナトミー・トレイン
- チャップマンとグッドハートによる神経リンパ反射療法
- オステオパシーの内臓マニピュレーション
- The Mulligan Concept of Manual Therapy: Textbook of Techniques
- 臨床家のための基礎からわかる病態生理学
- マッケンジーエクササイズ頚椎・胸椎―構造的診断と治療法
- 腰椎―マッケンジーエクササイズ
- 「ポリヴェーガル理論」を読む
- からだのためのポリヴェーガル理論: 迷走神経から不安・うつ・トラウマ・自閉症を癒すセルフ・エクササイズ

